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2006年10月27日 (金)

「秋山清紀行 10」

 戦後の秋山にとって主たる活動の場として新日本文学会、詩誌『コスモス』といった文学的な場や、日本アナキスト連盟、それに連なる麦社を通しての営為を挙げることができるだろう。だが、もうすこし秋山らしいスタンスを象徴するものとして、六〇年安保闘争時の六月行動委員会への参加、六六年秋のベトナム反戦直接行動委員会の裁判支援、七五年の反日武装戦線に参加し逮捕時に自死した斎藤和の追悼会への関わりといったことに視線を這わせてみたい。もちろん、それはこれらの出来事が戦後の反体制運動のなかでも重要な思想的意味を内包しているからだ。自筆年譜の六〇年時の項目に秋山は、ただ「安保反対のデモに行く」としか書いていないが、秋山個人としての思いから六月行動委員会へ参加し行動したといえるはずだ。そして特記すべきは構成メンバーのなかでも五六歳という最年長にちかいことであった(吉本隆明が三六歳、埴谷雄高は五一歳であった)。「自立学校」を通じて知り合った笹本雅敬が中心メンバーとして参画した田無軍需工場襲撃行動によって生起した裁判闘争のカンパ支援として詩集『白い花』を出版。さらにベ反委のメンバーでもあった斎藤和との継続した関係と、時間の連関は深い場所を射ている。

(「秋山清ワールド・秋山清著作集Website」、『図書新聞』06.11.4号)

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